◎ 西部ドイツHessen(ヘッセン)州
ヘッセン州の州都はヴィースバーデン。友人によれば裕福層や白人系外国人も多く住む町だそうで、雑多な雰囲気ではなく、住民に余裕がある為か幾つも古美術店を見かけます。趣味は古美術収集という人が多いのかもしれません。
交通・経済・金融の中心地はフランクフルト。ポーランドとの国境オデール河畔に同名の町があるので、こちらは 『Frankfurt an der
Oder 』。
普通に知られるフランクフルトは、マイン川に沿っていることから『Frankfurt am Main』として区別しています。
中央駅の地上は行き止まり式のターミナル。二十数カ所の中長距離列車ホームは地上、地下に近郊鉄道S-BahnやU-Bahnが止まります。
駅前の雰囲気も随分違い、空の窓口もある国際都市です。
人の流入も多い所ですから、飲み屋・カジノ・ポルノショップ等旅行者は立ち入らない方がいい様な所も目にします。
賑わいの中心は少し離れたハウプト・ヴァッヒェ。カフェや飲食店が並び、盛況です。
夜間ライトアップされたアルテ・オーパの1階・2階のカフェも、演奏会の跡の歓談を楽しむ場所として良い感じです。
Schöfferhoffer WEIZEN MIX
シェッファーホッファー・ヴァイツェン・ミクス
パブでいただくフランクフルト名物に、アップルワインという物があります。
ここのページではビールを中心にした内容なので、そちらには触れず写真の飲料を紹介します。
レモン果汁をブレンドしたラドラーは、ドイツ語圏でポピュラーなビール飲料ですが、フランクフルトに本拠地を置くブルワリーシェッファーフォッファーでは、白ビールとグレープフルーツのブレンドで『WEIZEN
MIX』というビール飲料。
色々な意見は出てくると思いますが、やや酸の強いラドラーとは違う味わいのコイツはなかなかです。
日差しが強くて暑い日にピッタリでは・・・、と管理人は思います。
Weilburger Rord Pils ヴァイルブルガー・ロート・ピルス
ラーン川は240km程のライン川支流で、初夏から9月頃迄ボートや川岸をサイクリングする人がやってきます。リンブルクからコブレンツはタウヌス山系を抜けるので、やや渓谷が深くなります。
リンブルクから上流に向かい、ヴェッツラーとの間にヴァイルブルクという谷あいの小さな城下町があります。駅から城塞までは坂できついですが、マダマダその坂は続くので住民の年配者も足腰は鍛えられている(?)という事です。
この城下町は標高が高いので、夏は涼しく山の様な天気で霧もよく出ると聞きます。
フランクフルトから車ですと1時間位なので、ここに住んでフランクフルトに出勤という住民も多いそうです。
友人はヴァイルブルクの宮廷コンサートの調律を担当したことがあり、7月/8月の週末コンサートに縛られていました。
ヴァイルブルガー・ビールは、駅をまたいだラーン川の対岸にある家族経営の小さなブルワリー、アウグスト・ヘルヴィッヒで作られています。
大分ローカルなビールですが、オリジナル専用グラスが用意されています。
ヴァイルブルガーの下にある文字は亀文字でちょっと判読しにくい書体です。ロードピルスと書かれています。
透明感ののある琥珀色で、淡い濁りが有ります。麦汁の甘みの他酸味もあるので、中辛口ワインのような味わい。
下面発酵は切れ良いと言いますが、このピルスナーは違う個性で、そうゆう物ではありません。
地ビールに限らず、味は体験してみないと判らないという事ですね。個人的には好きな部類です。
◎ 中西部ドイツRheinland-Pfalz(ラインラント・プァルツ)州
この州は地ビール醸造所もありますが、ドイツのワイン産地区分で生産量上位4つのうち、ラインヘッセン、プァルツ、モーゼルがあり、ほかにアール、ミッテルライン、ナーエといった計六つの産地がこの州に含まれています。ワイン産地ではどんな銘柄が飲まれているんでしょうか?
Bitburger ビットブルガー
アイフェル山地は、モーゼル川の北側に低山が連なる地域で、ベールギ―の東迄続いています。国境に近いトリアーから、10km北にビットブルクというアイフェル山間の町があります。。アイフェル山地は、モーゼル川の北側に低山が連なる地域で、ベールギ―の東迄続いています。国境に近いトリアーから、10km北にビットブルクというアイフェル山間の町があります。
現在は、キール川に沿ってケルンに抜けるローカル線でしかありませんが、フェルクリンゲン製鐵所が19世紀から稼働し、鉄鋼の町ザールブリュッケンとプロイセンを結ぶ軍需ルート間にあって、盛んに輸送されました。
勿論、多くの支持を得られなければここまで成長はなかった筈ですが、アイフェルの豊かな水で仕込まれたビールは多くの人に喜ばれたという事でしょう。
今はサッカーチームのスポンサーにもなっている全国区になった地ビールです。ドイツ国内では、3本指に入る生産量です。
因みに、フェルクリンゲン製鐵所は1986年に操業を停止。空爆被害を受けずに残ったこの工場跡は、1994年に世界初の産業遺産に登録されました。現在は博物館として一般見学ができる施設になっています。
◎ ベネルクス
トリアーから西へ足を延ばすと、ルクセンブルク駅を経て石橋の掛かる谷を抜け、ベルギーへと鉄道路線は続き、ベネルクスでもルクセンブルクは、フランスへ向かう上流モーゼル川と国境を接し、ワインも生産されています。
ベルギーでは地理的にワイン生産に適さず、その量極僅かでビールの文化圏。ベルギーのインベブ(InBev)は米国のバドワイザーも買収し、世界市場も最大。オランダにはハイネケンという巨人が聳えています。
◎ ベルギービール
聞くところによれば、独自に発展したベルギービールは種類が多いという事ですが、生産の中心は下面発酵ラガーで80%弱、他がランビックやトラピストビール等上面発酵・自然発酵のビール群。自家醸造ローカルビールもこの中に含まれます。
ブルージュは街の中に3か所の世界遺産指定があります。1300年頃完成した鐘楼(Le Beffroi)は街のシンボル。ここのカリオンは計47個で、総量約27トンとヘビー級。ブルージュのカリオンとして知られています。市内散策もやや疲れ、名物のムール貝ワイン蒸しを昼食に採りました。
バケツの様な器で、来たときは食べれるかなと思いました。割とさっぱりした味付けで、量は思った程でなく、ちょっと足りないくらいでした。何度も試したわけでもなく、店によって器の大きさが違うかもしれないので、自分の食べたワイン蒸しはそうだったという事です。
市内にはマイクロブルワリーがあります。残念ながら管理人は、ゆっくりとここのビールを楽しむ時間がなく、売店で買ったシメイのブルーとルージュをホテルでいただきました。
Chimay シメイ
今やベルギーのトラピストビールとして知られるシメイ。敢えてとりあげる必要もないかもしれませんね。
シメイもベルギーでいただくと、短い流通時間の為か炭酸が強く感じます。修道院で作られるビールで、青ラベルは大麦・小麦を使って仕込まれアルコール度数9%。ヴィンテージが記され、数年熟成保存ができるので、味わいは変化するとか。
シメイ・ルージュは、スクールモン修道院で作られる数種のビール原型といわれています。
何か糖分が加えられている様です。甘い香りが強く感じます。特殊な部類の割には生産も多く、比較的手に入り易いビール。
昔のドイツならば、ビールではないと云われそうです。近頃は他のビール文化も受け入れているので、目くじら立てることもないでしょう。
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